同居中のイケメン幼なじみが、朝から夜まで溺愛全開です!
「なんで落ち着かないの?」
「そ、それは……」
どうしよう。
改めて口にするのって、めちゃくちゃ恥ずかしい。
思わず近くにあったクッションをギュッと抱きしめる。
ちゃんと答えてと言わんばかりの千景くんの視線。
「聞こえてる?」
わざとらしく耳元で囁くなんて、そんなのずるい。
「綾乃?」
ううっ。
話すまでじっと待ってる千景くんに、とうとうわたしが折れた。
「千景くんって絵本に出てくる王子様みたいで、カッコいいんだもん……っ」
こんなこと、男の子に言ったの初めて。
「千景くんといたら、ドキドキしすぎて落ち着かない……心臓がブワーッて……うまく、言えないけど」
耐えられなくて、クッションに顔を埋める。
わたしったら、なにを言ってるの……っ。
でもほんとのことだから、カァッと体が熱くなって耳までにも熱が伝染する。