同居中のイケメン幼なじみが、朝から夜まで溺愛全開です!
「なに、今の」
今野くんが去って行った方角とはべつのところから、低い声が聞こえた。
そこには、廊下の壁に持たれながらこっちを凝視している千景くんの姿。
「今の男、誰?」
お、怒ってる……?
ひと目でそれがわかるほど、ひんやりとした空気をまとう千景くん。
「同じ図書委員の今野くん」
「今野……? へえ」
わたしの口から名前が出た途端、千景くんは怪訝に眉をひそめた。
「仲いいんだ?」
「普通、だよ?」
「俺に相談しろとか言われてたじゃん」
うっ、聞かれてたんだ……?