同居中のイケメン幼なじみが、朝から夜まで溺愛全開です!
綾乃がそう言ったのと俺が男の肩をつかんだのは、ほぼ同時。
あまりにも手に力が入りすぎて、軽く押しのけるつもりが、男は後ろに大きく尻もちをついた。
「ってぇ! なにすんだよ!」
今の俺は今野のこともあって最強にイライラしている。
綾乃に背を向けながら、鋭い目で男を睨み返し、同じようにそばにしゃがんで耳打ちする。
「そのセリフ、そっくりそのまま返してやるよ」
「……っ!」
「ひとりの女に男が寄ってたかって、なにしてんの?」
「そんなの、お前には関係な……ひっ」
「ふざけんなよ」
地を這うような俺の声に、男の顔が青ざめた。
綾乃に聞こえないよう声を抑えたのが効いたらしい。
口をパクパクさせて、言い返すこともできなくなったようだ。