同居中のイケメン幼なじみが、朝から夜まで溺愛全開です!
「女関係での悩みなら、この俺に相談してね」
「そうだよ、俺にも話せよ。千景」
話す気はないが──。
「今野って男、知ってる?」
「今野? ちょっと待って」
タブレット端末を操作しながら、なにかを打ち込んでいるらしい省吾。
その隣で春が眉をひそめた。
「サッカー部のイケメンだろ? やたらギャラリーが多くて、女子にきゃあきゃあ言われてる有名人」
ふーん……サッカー部、ね。
「お、出た出た。今野裕太、15歳。兄と父母の4人家族で、両親は商店街の中にある小さな食堂を経営してる。
A型、いて座。絵に描いたような優等生で、クラスメイトからの人望も厚い。一般クラスでの成績は上位。サッカー部の次期エース候補でもある。
外部生だけど人懐っこい性格なので、先生たちからの評判もいい。文句なしにカッコいい男だな」
最後に感想を添えて、省吾がタブレットを見ながら読み上げた。
どこ情報だよ、それ。
勝手に生徒のデータベースをハッキングしてんじゃないだろうな。
「ふはは、企業秘密に決まってんだろ。安心しろ、犯罪に繋がることはしてないから」
そうは言うけど、怪しすぎる。
けど今野って、思ってた以上に……やるな。