同居中のイケメン幼なじみが、朝から夜まで溺愛全開です!
千景くんの視線はわたしではなくなぜか今野くんに向いていて、なにか言いたげに真顔で見つめている。
「どうしたの?」
千景くん?
「こいつだけには負けたくない」
え……?
強い意思がこもったような千景くんの口調に、なにを言っているんだろうと首をかしげる。
今度は千景くんはわたしに視線をよこした。
「待ってるから、終わったら一緒に帰ろう」
戸惑っている間にも、千景くんは背を向けて勉強用のスペースに行ってしまった。
千景くんが歩くのを、女の子たちが目で追っている。
なに、今の。
いったい、どういうこと?