同居中のイケメン幼なじみが、朝から夜まで溺愛全開です!
「あのさ」
透き通るような低い声が響いた。
「集中できないから、静かにしててくれない?」
立ち上がり図書室内をぐるりと見回したあと、誰に言うでもなく淡々と言ってから、千景くんは何事もなかったかのように再び腰をおろした。
そして本を手にして、ペラリとページをめくる。
ここにいる誰もが、そんな千景くんの姿に息を呑んだ。
本を読む所作がここまで美しい人なんて、きっと他にいない。
それに、なんだろう……。
座っているだけなのに、オーラがすごい。