同居中のイケメン幼なじみが、朝から夜まで溺愛全開です!
帰りは徒歩で40分歩いた。
お屋敷が近づいてくるにつれて、足取りが重くなって気が滅入る。
柚に話を聞いてもらって楽になったと思ったのに、千景くんに合わせる顔がなさすぎる。
はぁ……胃が痛い。
ん?
あれ?
お屋敷の裏門の前に誰かが立っているのを見つけた。
わたしが近づいていくと気配で気づいたのか、ゆっくりとその人が振り返る。
うわ、貴公子みたいな美少年……。
天使の輪っかができそうなほどの艶のある黒髪と、目鼻立ちがはっきりとした聡明な顔立ち。
メガネがこんなに似合う人は他にいないかもしれない。