僕らの涙はきっと明日につながっている
私が大声でそう言うと、説明の途中だった先生は「話の途中だぞ」と言いたげな目を向ける。あなたに話しかけたわけじゃないんだけど。

私は立ち上がり、教室の後ろにいる外部の先生の前に向かった。生徒みんなの視線が集まった。

「先生、聞いてほしいことがあります」

私は外部の先生を見つめる。緊張が走りうまく話せるかわからない。声が震えてしまう私の手を、そっと真白ちゃんが握ってくれた。その目はオドオドしてなんかない。強く、優しい目。

「ありがとう」

そう言い、私はもう一度外部の先生を見つめる。そして口を開いた。

「この学校ではいじめが行われています。被害者は私です。そしていじめているのは扇町美衣とその取り巻きたちです!!教師も扇町が理事長の孫だからという理由でいじめを黙認しています!!」

「これが証拠です!!」

驚いた扇町たちが何かを言う前に、真白ちゃんがいじめの証拠となる写真や映像を外部の先生に見せた。外部の先生の目は険しくなる。
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