僕らの涙はきっと明日につながっている
お母さんに言われ、「は〜い」と返事をして椅子に座る。そして、テーブルに並べられた味噌汁を飲み始めた。ご飯を食べていると、生きているんだなって思う。

「あっ、そうだ!今日の天気は……」

お父さんがテレビをつけた。そこで取り上げられていたニュースに私の胸が締め付けられる。

『××県、××市の女子中学生がいじめにより昨日未明自殺したことが明らかになりました』

誰にも聞こえない感情が張り裂けそうな胸を掴んだ。自殺するまで追い詰められたこの子は、いつか幸せな日が来ると望み続けていたのかな?

「最近いじめのニュースが多いよな〜……」

お兄ちゃんの言葉に、私はびくりと肩を震わせる。確かにそうだ。いじめられて自殺してしまう学生のニュースが後を絶たない。

「他人事みたいに言わないの!あんたたちも嫌なことがあったらすぐに言うのよ?」

お母さんの言葉にお兄ちゃんは適当に返事をしていた。でも、私はうつむくことしかできない。テレビでも、現実でも、私はいじめに苦しめられなきゃいけないなんて……。
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