僕らの涙はきっと明日につながっている
「夏芽ちゃん、どう?泣きそう?苦しいよね?泣いてもいいんだよ〜?」

馬鹿にしたような声で扇町が話しかけてきた。いじめっ子たちもクスクス笑っている。私が泣き出したらそれをまた馬鹿にしてくるんでしょ。

「泣くわけないでしょ。誰があんたらみたいな低脳が思いついたことに傷つくと思う?こんなことする暇があるなら勉強でもしたら?」

私が冷めた目で扇町を見つめると、キレた扇町に突き飛ばされた。私は床に叩きつけられ、扇町に蹴り上げられる。

「調子乗んなよクソが。今日も逃げんじゃねえよ?あんたは私らのストレス発散するための道具なんだから」

いじめっ子は笑い、クラスメートは見て見ぬ振りを決め込み、真白ちゃんは耐えられなくなったのか涙を流している。私は体の震えをなかったことにして、ゆっくりと立ち上がった。

「私、あんたたちみたいな卑怯者には絶対負けないから!!」

そう吐き捨て、私は廊下へと飛び出す。もうすぐ朝のホームルームが始まる時間だけど、あんな場所にいたくない。
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