僕らの涙はきっと明日につながっている
誰もいない廊下の片隅に行くと、私は足を止めた。そして、学校に来た時のこと、教室でのことを思い出して泣き崩れた。

私の声は、誰かに聞こえていますか?寂しくて、悲しくて、苦しくて、今こうして上げている声はまるで産声のようだ。

生まれた時はみんな同じスタートなのに。みんな同じ笑顔なのに……。ダメだ、そんなこと考えちゃ。強くなれる。強くなれる。ただこうして言い聞かせて生きていくんだ。

どんなに辛くても、それを口にできない。真白ちゃんのように弱い部分を見せたいよ。

「助けて……」

ポツリと呟いた声は、誰にも聞かれなかった。



それからもいじめはエスカレートしていった。どうして人は人を簡単に傷つけるんだろう。

「死ねよ!!」

「あんたウザい!!」

「キモいんだよ!!」

悪口を言われ、今日も押さえ付けられて暴力を振るわれる。顔とか目立つところは殴れたりしない。お腹とか服で隠れるところを狙っているあたり、めちゃくちゃ陰湿。
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