僕らの涙はきっと明日につながっている
それでも、どんなに苦しい思いをさても、私は絶対に泣かない。咳き込んで、痛みに体が耐えられなくなっても、相手を冷たい目で見上げるんだ。

「あんたらの暴力なんて、蚊に刺された程度だから」

そう私が言うと、「ならもっと痛めつけてあげる」と私が殴られる様子を見物していた扇町がニヤリと笑う。そしていじめっ子たちに何かを言った刹那、私は腕を縛られ羽交い締めされた。

「もっともっと痛めつけてあげる」

そう扇町は言い、私の制服を持ち上げる。素肌に冷たい風が触れた刹那、熱い何かを押し付けられた。火のついたタバコだ。

「うあぁぁぁぁ!!」

悲鳴を上げると「うるさい!」と頰を叩かれる。そして口の中にハンカチを押し込められた。

数十分タバコを押し付けられ続け、解放された時には私のお腹周りには痛々しい痕が残っていた。

「うわっ!ヤバ〜イ!!」

「肌ボロボロ〜!!」

そう嘲笑いながら、扇町たちは去っていく。扇町たちの足音が聞こえなくなった刹那、私の目から涙があふれ出す。もう嫌だよ……。
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