忘れ人

「なんにせよ、秋峰の存在を知った以上、生徒会には顔を出してもらう。」

これは決定事項だ。

俺たちにもなかったように、秋峰にも拒否権はない。

だがまあ、結局のところ俺たちは、生徒会に入ったことで大なり小なり救われているのだから。


きっと、秋峰も。



そう願わずにはいられないのだ。



「仲間意識というのは、恐ろしいな。」


そっと漏らした声に、その場の全員が苦笑した。





            菅原 海斗 side end

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