忘れ人

「それと、あなたがいじめにあっているというのは知っています。詳細まではよく分からないのですが。」

あ、やっぱ知ってたんだね。

問い詰めるような視線が居心地悪くて、そっと目を逸らした。

「もしも、朝や昼休みに来れない理由がいじめなら、俺たちの方で何らかの手を打ちます。」

「え・・・!?」

え、ちょっと待って。

それ余計に酷くならない?

人気者なんだよ?生徒会の人たちって。


「まあ何にせよ、とりあえず明日の朝会であなたのことを発表しなければいけませんので、覚悟しておいてください。」

「は、え!?」

嘘でしょ!?

それ、発表という名の公開処刑になるんじゃ・・・?



明日の朝が、一気に憂鬱になった。


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