メーティスの告白
透の頭の中に、今まで玲奈と出会ってきた事件が浮かぶ。その中には確かに救えなかった命もあった。
「透くん、玲奈と出会ってくれてありがとう。玲奈は透くんのおかげでもう一度心からの笑顔や感情を取り戻せた。透くんが玲奈の背中を押してくれたから、玲奈のそばにいてくれたから!……本当に、ありがとう」
「やめてくださいよ!そんな……俺は……」
透はそう言ったものの、知らず知らずのうちに玲奈の役に立てていたということが嬉しくてたまらなかった。早く会いたいという思いがあふれていく。その時ーーー。
「ーーー!!」
透はハッとし、洋一の部屋がある方を見つめた。さっきまで緩んでいた頰は一瞬にして固くなる。
「宍戸の声が聞こえた気がする……」
透の言葉に美咲も真面目な顔になった。二人は頷き、洋一の部屋に向かって走る。ドクンと透の心臓が音を立て続けていた。ただ無事でいてほしいと願う。
「宍戸!!」
透は個室のドアを開け、言葉を失う。机の上に寄生虫が置かれていた。その寄生虫を透は医学書で見たことがある。
「透くん、玲奈と出会ってくれてありがとう。玲奈は透くんのおかげでもう一度心からの笑顔や感情を取り戻せた。透くんが玲奈の背中を押してくれたから、玲奈のそばにいてくれたから!……本当に、ありがとう」
「やめてくださいよ!そんな……俺は……」
透はそう言ったものの、知らず知らずのうちに玲奈の役に立てていたということが嬉しくてたまらなかった。早く会いたいという思いがあふれていく。その時ーーー。
「ーーー!!」
透はハッとし、洋一の部屋がある方を見つめた。さっきまで緩んでいた頰は一瞬にして固くなる。
「宍戸の声が聞こえた気がする……」
透の言葉に美咲も真面目な顔になった。二人は頷き、洋一の部屋に向かって走る。ドクンと透の心臓が音を立て続けていた。ただ無事でいてほしいと願う。
「宍戸!!」
透は個室のドアを開け、言葉を失う。机の上に寄生虫が置かれていた。その寄生虫を透は医学書で見たことがある。