私のご主人様~ifストーリー~
プロローグ
俺の家庭はいわゆる母子家庭ってやつで。
お袋と俺との2人でずっと暮らしてきた。
そんな俺には“父親”の記憶はさっぱりなくて、物心ついた時からお袋は女手1つで俺を育ててきた。
…そう、信じてきたのに。
よく考えれば、おかしいことはたくさんあった。
例えば、お袋は働いている素振りはないのに、“収入”があり、俺たちはなに不自由なく生活していたこと。
例えば、俺の誕生日に送られてくる差出人不明のプレゼント。
“普通”じゃなかった。
お袋はずっとずっと隠してた。
“父親”のこと。“父親”の存在も、どこで何をしているのかも、その職業も。
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