私のご主人様~ifストーリー~

「それが、お前の答えか?」

「…はい」

ため息をついた平沢さんは、懐からタバコを出すと一服する。平沢さんが吐いた白煙の行方を自然と追いかけた。

「琴音、お前は…」

平沢さんの声にゆっくりと視線を戻す。あきれた顔をしていた。

「ほんとに、予想を裏切ってくる」

「え?」

一服しただけのタバコを揉み消した平沢さんは、ちょいちょいと猫を呼ぶかのように手招きしてくる。

平沢さんの手の届くところまで近づくと、頭を鷲掴みされるように撫でられた。

「お前、本当に堅気の娘か?肝が据わりすぎてんだろ」

「痛いですっ!」

「痛くしてんだよ」

っぱと手を離される。ぐしゃぐしゃになった髪を手櫛で整えながら、平沢さんを睨むとわざとらしく怖い怖いと口ばかりにあしらわれる。
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