私のご主人様~ifストーリー~

結局耐えきれるはずもなく、季龍さんに手厚いほどの介抱を受けた。

何とか落ち着いても自分の足で立つことすらままならず、季龍さんに抱っこされて広間に向かう。

よりにもよって季龍さんに醜態曝すなんて…。

穴に埋めてください…。

合わす顔がなく、季龍さんの肩に顔をくっつけたまま運ばれていく。

「琴音、本当に大丈夫なのか?」

「…コク」

吐くこと見られた。幻滅される…。

季龍さんに嫌われたくない。

そんなことばかり頭をぐるぐる回って、気づいたら涙がぼろぼろ出てきてしまう。

やだ、さっき泣いたばっかりなのに。

止めようとしても、どうしたら止まるのかも分からなくて、さらに溢れ出した涙にまた止まれと思うことしか出来ない。
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