私のご主人様~ifストーリー~

「お、お風呂入ってきてください!」

「え、は?」

「温まってきてください!そしたら、話、しませんか?」

季龍さんは戸惑ったまま。それをいいことにお風呂場へ季龍さんを押し入れてしまった。

ややあって、聞こえてきたシャワーの音にほっとして台所へ向かう。

とりあえずなにか作ろう。食材はたくさんある。…どうせなら、いつかの夜を思い出して冷蔵庫を開けた。

手を動かし続けていると、リビングの扉が開く。…なぜか上半身裸な季龍さん。

「っな…」

言葉を失ったのは、恥ずかしさよりも、その体に刻まれた傷を見たせいだ。

大小の打撲痕らしき青アザが新しいものから、時間が経ったものもある。それに、多分切り傷らしきものもある。ろくに手当てしてないのか軽く膿んでいるものまであった。
< 65 / 167 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop