私のご主人様~ifストーリー~
「お嬢、どうかしたの?」
「奏多さん。琴音さん、最近めまいを起こすんですよ」
「寝れば大丈夫だよ」
「そんなこと言って。琴音さんは我慢しすぎるから気を付けろって親父に言われてるんですよ」
心結くんが大袈裟に言うのが可笑しくて笑うと、笑い事じゃないですとため息をつかれてしまった。
奏多さんが口を挟んでこないことに気がついて顔を向けると、神妙な顔をしていた。
「…琴音ちゃん、季龍とシタよね」
まさかの言葉に一瞬呆けてしまう。
でも、それに続く言葉を想像して絶句する。
心結くんが顔を真っ赤にして騒いでる。でも、それどころじゃなくて言葉が届いてこない。
確かに、可能性はある。でも、まさか…。