お兄ちゃんの友達と、秘密のキス。
私がそう答えると、ノンちゃんの目がさらに輝く。
「えーっ! マジで!? あんなイケメンなのに!? じゃあ狙い目じゃんっ! アタックしちゃえば!?」
「いや、アタックだなんてとても……っ。向こうは常にお兄ちゃんと一緒にいるし、私とはそんなに話さないから」
そう。昨日は偶然二人きりで話す機会があったけれど、お兄ちゃんもいるし、とてもじゃないけど自分から七瀬さんに話しかける勇気はなくて。
「あー、でもお兄ちゃんがもれなくついてきちゃうのか。お兄ちゃんに隠れて仲を深められないものかな~」
悩ましげに眉をひそめるノンちゃん。
でも仮にお兄ちゃんがシスコンじゃなかったとしてもきっと、仲良くなるなんて無理だよね。
七瀬さんのような大人の人が、私みたいな高校生を相手にしてくれるとは思えないし……。
昨日は『仲良くしてね』なんて言われたけど、あれもきっと社交辞令なんじゃないかと思う。
次いつうちに遊びに来るかもわからないし、ただ会えるだけでラッキーくらいに思っておかないと。
七瀬さんに少し憧れる気持ちはあるけれど、今は見てるだけで十分だから。
.
*
.
「えーっ! マジで!? あんなイケメンなのに!? じゃあ狙い目じゃんっ! アタックしちゃえば!?」
「いや、アタックだなんてとても……っ。向こうは常にお兄ちゃんと一緒にいるし、私とはそんなに話さないから」
そう。昨日は偶然二人きりで話す機会があったけれど、お兄ちゃんもいるし、とてもじゃないけど自分から七瀬さんに話しかける勇気はなくて。
「あー、でもお兄ちゃんがもれなくついてきちゃうのか。お兄ちゃんに隠れて仲を深められないものかな~」
悩ましげに眉をひそめるノンちゃん。
でも仮にお兄ちゃんがシスコンじゃなかったとしてもきっと、仲良くなるなんて無理だよね。
七瀬さんのような大人の人が、私みたいな高校生を相手にしてくれるとは思えないし……。
昨日は『仲良くしてね』なんて言われたけど、あれもきっと社交辞令なんじゃないかと思う。
次いつうちに遊びに来るかもわからないし、ただ会えるだけでラッキーくらいに思っておかないと。
七瀬さんに少し憧れる気持ちはあるけれど、今は見てるだけで十分だから。
.
*
.