お兄ちゃんの友達と、秘密のキス。
七瀬さんが見守る横で、教えてもらった通りに問題を解いていく。


彼がすぐ隣にいると思うと、なんだか少し緊張するけど……。


「あ、解けた」


無事答えを最後まで書き終えたところで隣を振り向いたら、七瀬さんは片手を私の頭の上に乗せ、よしよしと撫でてくれた。


「ん。よくできました」


「……っ」


わあぁ。そんなふうにされたらドキドキするよ。


どうしてそんな優しい顔するのかな?


七瀬さんに触れられるとそれだけで、体が熱を持ったみたいに熱くなるんだ。


「あの、教えてくれてありがとうございましたっ。助かりました」


「いえいえ。どーいたしまして。またわかんないとこあったらいつでも聞いてよ」


「え、いいんですか?」


「うん」


笑顔で頷く七瀬さん。


そんなふうに言われたら、本当に頼りにしてしまいそうだ。


七瀬さんに教えてもらえるなら私、もっと勉強頑張れそう、なんて。



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