求婚蜜夜~エリート御曹司は滾る愛を注ぎたい~

建築デザイン部では朝の朝礼のようなものは行っていない。

情報伝達は定期ミーティングで行う為、特別な出来事が無い限り皆それぞれが勝手に仕事を始める。

結衣も早速、PCを立ち上げ取り掛かる。

アシスタントとしての仕事は多岐にわたる。

建築士が必要としているサンプルの手配、材料資材の発注、頻繁ではないものの業者に模型作成の依頼などもする。

工事の進捗確認。構造設計や営業部など他部署との連携。司法書士を初めとした専門家への連絡。

他に、一般的な事務作業である経費清算や決裁文書作成。アルバイトの勤怠管理、来客対応……細かな業務が沢山ある。

浅く広くといったところ。

慣れるまでは大変だったけれど、今は条件反射のように迷いなく対応可能だ。


まずはメールのチェックから始める。

だいたい依頼や問い合わせメールが山のようにたまっているので、内容を確認して、フォルダ分けをする。

その後、優先順位が高いものと期限が短いものから取り掛かるのだけれど、今日は一件だけひやっとする内容が有った。
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