求婚蜜夜~エリート御曹司は滾る愛を注ぎたい~

「前にも言ったけど、本当に瀬口さんには特別な感情はない。俺が好きなのは結衣だけだから」

さらりと告白されて、結衣は動揺する。もう何度も好きだと言われているけれど、少しも慣れない。

遥人が結衣の手に触れる。手を繋ごうとしたのだろう。けれどまだ会社の人の目があるかもしれないと思い出したのか、手をひっこめる。

「私も才賀君が好き。だからどうしても焼きもちを焼いちゃうの……ごめんね、何度も同じような嫉妬ばかりして」

勇気を出して気持ちを告げると、遥人は目を瞠りそれからはあと悩まし気な息を吐いた。

「あーここが会社の近くじゃなかったらな」

「え?」

「今、すごく結衣を抱きしめたい」

甘く囁かれ、結衣の体は熱を持った。

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