求婚蜜夜~エリート御曹司は滾る愛を注ぎたい~
遅くなったらと遥人が自宅マンションまで送ってくれた。

マンションの最寄り駅で電車から降りると、徒歩十分程の道をゆっくり歩く。

「才賀君、年末年始はカレンダー通りに休めるの?」

「一日だけ出社するけど、後は休み」

「そうなんだ」

出来れば休みを一緒に過ごしたいと思う。クリスマスイブはお互い仕事だから会う時間は取れないだろうし、二十五日は部の忘年会だ。

(考えてみれば、才賀君とゆっくり過ごしたことがないな)

まともなデートと言えば、先日気持ちを伝えあった後に行ったホテルのバーくらいだが、それも過去の恋人の話になって、楽しむという雰囲気ではなくなってしまった。

(次こそ仕事も嫌なことも忘れて、楽しく過ごしたい)
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