求婚蜜夜~エリート御曹司は滾る愛を注ぎたい~

「週末、ふたりで出かけないか?」

「土曜日? 才賀君仕事は?」

結衣は基本的に土日休みだ。けれど遥人は担当案件の進捗状況により不定期休みだ。

「休めるよう調整済。結衣の先約が無かったら土日とも会いたい」

「どっちも大丈夫。私も才賀君と出かけたい」

本当は歯医者の予定があったけれど、変更して貰おう。

「よし! 結衣はどこに行きたい?」

遥人は珍しくはしゃいだ声を出し、繋いだ手に力を入れる。

さっきは淡々としていて感情が見えないなんて思ったけれど、そんなことはない。
今の遥人は喜びが全身に現れているようだった。

そんな彼を見ていると、結衣の心も弾み嬉しくなる。

「私はどこでもいいよ」

遥人と一緒なら、きっと何をしても幸せだ。

「それならドライブでもする? 遠出もいいかな。結衣は泊まり大丈夫?」

泊まりと言われ、鼓動が跳ねた。
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