求婚蜜夜~エリート御曹司は滾る愛を注ぎたい~
「怪我はそれ程酷くないみたいなんだけどな……」
白川は困ったように、溜息を吐く。
「怪我以外に何か有るんですか?」
「その説明をする前に、水島は才賀の家について知ってるか?」
「家柄がいいとは聞いていますが詳しいことは知りません……才賀君の家に何かあるんですか?」
なぜ話がそれるのだろうか。怪訝に思いながら白川の説明を待つ。
「うちの会社の親会社は分るよな?」
「連城地所ですよね」
「才賀はそこの会長の孫なんだよ」
「……え?」
一瞬何を言われたのか分からなかった。しばらくして白川の言葉を理解し始めるとクラリと眩暈が襲って来た。
(才賀君が……連城会長の孫……嘘でしょう?)
連城地所は結衣たちの働く連城設計以外にもいくつも傘下の会社を持つ。
創業は昭和初期でグループの社員数は一万人近い大企業だ。
グループ本社の会長など雲の上の存在で結衣のような一般社員は近づく機会すらない。
本来会長の孫の遥人だって結衣とは別世界の人。
白川は困ったように、溜息を吐く。
「怪我以外に何か有るんですか?」
「その説明をする前に、水島は才賀の家について知ってるか?」
「家柄がいいとは聞いていますが詳しいことは知りません……才賀君の家に何かあるんですか?」
なぜ話がそれるのだろうか。怪訝に思いながら白川の説明を待つ。
「うちの会社の親会社は分るよな?」
「連城地所ですよね」
「才賀はそこの会長の孫なんだよ」
「……え?」
一瞬何を言われたのか分からなかった。しばらくして白川の言葉を理解し始めるとクラリと眩暈が襲って来た。
(才賀君が……連城会長の孫……嘘でしょう?)
連城地所は結衣たちの働く連城設計以外にもいくつも傘下の会社を持つ。
創業は昭和初期でグループの社員数は一万人近い大企業だ。
グループ本社の会長など雲の上の存在で結衣のような一般社員は近づく機会すらない。
本来会長の孫の遥人だって結衣とは別世界の人。