ずっと前から両想い
***
初めて好きになった彼は別のクラスで。
身長の高い彼はひと際目立っていて、最初は風景と共に見ていた。
目で追うようになったのに気が付いた時には既に好きになっていて、どうしたら接点ができるだろうかと頭を悩ませる日々。
結論、私のクラスに彼と関係のあるグループがあったので単純にそこに入っただけである。
正直なところ、自分の行動にこんなにもヒヤヒヤする日が来るとは…。
今でも思い出すだけで心臓の音が煩いが、とにかく会話するきっかけができた事に大喜びだ。
彼の名前は森重拓斗、クラスは六組と少し距離があるけど毎朝必ず私のクラスの入口にいる。
情報が増える度に心が躍り、嫌いな授業も捗った。
***