未明の三日月 ~その後
「ねえ、美咲。そろそろ海外とか 行こうよ。」
佳宏は、美咲の髪を撫でながら言う。
「子供達 飛行機 大丈夫かな。」
佳宏の 凪いだ胸に寄り添って 美咲が言う。
「グアムくらいなら。短い時間だから 大丈夫でしょう。」
佳宏の言葉に、美咲は頷く。
「冬休みに、行っちゃう?」
美咲のはしゃいだ声に 佳宏は 嬉しそうに頷く。
「美咲の水着が 似合ううちに 行かないとね。」
と言って 美咲の頭を 抱き寄せる佳宏。
「ちょっと、失礼じゃない。旅費は 佳宏のヘソクリだからね。」
美咲は 頬を膨らませる。
佳宏はケラケラ笑って、
「新しい水着、買ってあげるね。」
と言う。
「もしかして 佳宏 私の水着姿 楽しみなんでしょう。」
と美咲も笑う。
「俺が楽しみなのは、金髪のお姉ちゃんの 水着姿。」
佳宏はケラケラ笑う。
「ひどーい。海外、却下。絶対、行かないよ。」
美咲も 笑いながら言う。