【完】淡い雪 キミと僕と

わたしは自分を過信しすぎていたのだ。

少しだけ綺麗に産まれて、人から羨まれる人生を送ってきた。学校のマドンナ的存在と影で言われ
大学ではミスキャンパスにも選ばれた。

家柄はそこまでよろしくはないけれど、それさえ吹っ飛ばせるほどの美貌が自分にはある、などとよくも思えたものだ。
あの時のわたしは、超絶嫌な女だったと思う。見栄とプライドしか持たぬ、頭が空っぽなただの馬鹿女だと気づくのは、もう少し先になってからの話だ。


そしてそれから…何故1年の歳月を経てこの男がわたしの家にいて、厄介そうな猫を託していったかというのはまた別の話になる。
とりあえず現在のわたしにとって、世界で1番苦手な男がこの西城大輝なのである。


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