【完】淡い雪 キミと僕と
6.大輝『とても優しく、温かく、良い子です。』

6.大輝『とても優しく、温かく、良い子です。』




眠たければ寝ればいいし、お腹が空けば食べればいい。女を抱きたければ好きにだけばいい。

しかし、これは自分の中の美学であるのだけれど、こんな俺が絶対に抱かない女の種類がこの世にはいる。

誰もが眉をしかめてしまうような不細工や、自分よりも体重があるようなふくよかな女性は無論論外だ。

まぁそうはっきりと言ってしまえば、世の中の女性から批難が殺到するに違いない。

けれど今は整形の技術も進化しているし、太っていればダイエットをすればいいだけの話。病気の類で仕方がなく太ってしまう場合は仕方がない。

それは謝っておこう。

どうしようもない事はこの世の中幾らだってある。そういう人たちを非難する気はない。あくまでも俺は、努力すれば何とかなる事を怠り文句ばかり言っている女が嫌いなだけなのだ。

しかし世の中には特殊な人間もいるもんで、美しくない女性やふくよかな女性が好きだという男も山程いるので、そんなに落ち込まないで頂きたい。

そういった見た目の問題だけではなく、絶対に抱かない女の種類がある。それは、一言で言ってしまえば’真面目な女’だ。

遊んでいてもどこか遊び切れずに、生真面目であり、愛なんてこの世に無いと馬鹿にしながらも、心の奥底でそれは存在すると実は信じ切っているタイプ。皮肉屋の癖して、どこか純粋で、嫌味ばかり口から量産する癖してどこか温かく優しい。

そういった女にうっかりと手を出してしまったもんなら、死ぬまで執着され、末代まで祟られる可能性が大いにある。



努めて、その様な女は避けて生きてきた。港区にはそんな奇特な女がいない事を願いたい。

女は少し馬鹿な位が丁度良い。股も緩くて良い。お金が好きで大いに結構。遊びで抱くのであれば、見た目が美しく、存在が軽い方がずっと楽なのだ。


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