【完】淡い雪 キミと僕と
「挨拶が遅くなって申し訳ありません。
自分はこういう者で、決して怪しい人物ではありません。
美麗さんとは仲良くさせてもらっています」
名刺を差し出し、それに目を落とすと「ヒェッ」と小さく声を上げた。
「さい、西城グループッ?!」
「はい、西城大輝と申します。夜分遅くに申し訳ありません。図々しくもお食事までご馳走になる事いなってしまい…」
父親は再び両手で名刺を凝視し、再び顔を上げ俺の顔を覗きこむように何度も確認する。
「美麗、玉の輿か、お前中々やるじゃねぇか」
「もぉ~…だからパパったら違うんだってばぁ~!」
「西城グループつったら天下の日本上場企業のひとつだ。これを玉の輿と言わずして何という。」
「そうなのッ?!パパ!
何よッ、わたしにも名刺見せてよッ?!
えぇ~美麗ちゃんすごぉ~い!さすがはわたしの娘ぇ~」
「だなだな、美麗ほど綺麗な子はそうそういないからなぁーまぁー俺の遺伝子が入っているからなぁ当たり前だがなぁ
ハッハッハッハッ」
「あら、美麗ちゃんはわたしに似ているのよ~?でもすごいわぁ~美麗ちゃん~」
「もーパパもママも止めてったら!そういうんじゃないんだから!
西城さんも誤解与えるような言い方しないでくださいッ」