【完】淡い雪 キミと僕と

「どういった女性がタイプで?」

「美麗ちゃんはきっと昔からモテるだろう。
きっと何人もの男が付き合いたいと思うような女性だよね。
けれど俺は何人もの男と付き合える人よりも、たった1人をずっと想えるような女性がタイプなんだ」



死ね、と思った。


わたしの何を知ってそこまで言えるのか。

わたしと付き合いたいと思う男は確かに多いかもしれない。

けれど何故わたしがたった1人をずっと想えるような女ではないと決めつけるのか。

でも今思えば、あんな社交場に行って男漁りをしている女等西城さんにとっては誰でも同じに見えていたのかもしれない。




別に好きな訳ではなかった。西城さんの本質など知りやしないし、上辺だけしか見ていなかったから。

ただただ悔しくて、その電話を最後に西城さんとの繋がりはぷつりと切れた。

再び繋がる事になるのは、もう少し先の話だった。




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