【完】淡い雪 キミと僕と
「もしも~し?どうしたの~?山岡さ~ん?」
「何ー?ハルー山岡さんから電話ー?」
それと同時に琴子さんの声も聴こえた。
「おう。俺だ」
「え?!誰ですか…?」
おう、俺だ。はないだろう。勝手に人の携帯から電話しておいて。井上さんも困っていると言うではないか。
「西城大輝だ」
「……西城さん?」
「え~?大輝?大輝がなんで山岡さんの携帯から~?
てか大輝聴こえる~?
あんたの携帯繋がらないんだけど、番号変えたの?!番号変えたなら教えてよね!!」
「琴子、うるさい。後で美麗のラインから俺の連絡先は送っておくから勝手に登録しろ。
つーか井上さん、ゲーム内で美麗にちょっかいを出しているようですけれど」
「へ?」
な、何言っちゃってるの?!こいつ。
ゲーム内でちょっかいなんて出されていない。寧ろ楽しくゲームをしているだけだ。
信じらんない。と言った感じで口を金魚のようにパクパクさせ、言葉が出ない。なんて無礼な態度なんだ。
思わず後ろから背中を蹴り上げてしまった。
「痛ぇ!!!何すんだ!美麗!」
「ちょっと!アンタ何勝手な事言ってんのよッ。失礼よ!井上さんに謝んなさいよッ」
「う、うるさい。こいつが悪いんだ。
大体会社でも美麗に毎日会えるくせに休日まで一緒にゲームだと?!
胸糞が悪くて仕方がないぞ俺は!
美麗は俺の物だッ!」