【完】淡い雪 キミと僕と
16.美麗『誤解されがちなんですが…とても優しい人なんです。』
16.美麗『誤解されがちなんですが…とても優しい人なんです。』
もう少しで旅行。初めての彼氏との旅行。しかもクリスマス旅行なんて、ロマンチックすぎる。かなり浮かれていたと思う。
西城さんが仕事が忙しく、毎日のようには会えないけれど、とても充実した毎日を送れていたと思う。
会えない休日には美容室に行ってカラーやカットをしたり(ロングヘアーは好きなので揃える程度だけど)
ネイルサロンに行って、ド派手ではないけれどシンプルな淡いクリスマスカラーの爪にしてみたり、デパートのお化粧品コーナーに行って、新しいリップを購入したり
後は、気持ちばかりだが西城さんにクリスマスプレゼントを購入した。これは非常に迷った。
何といってもわたしに買えて、彼に買えない物は無い。
普段から全身ブランドに身を包んでいる男だ。何をあげていいか、迷いに迷った。その挙句、スポーツブランドのスニーカーにした。
パパともよくスポーツをしている。彼がどちらかといえばモノクロカラーの物を選ぶ事が多かったので、ネイビーの少しだけ遊び心のある可愛らしいスニーカーを選んだ。
喜んでもらえると良い。いや、絶対に似合うとは思う。西城さんはどちらかと言うと大人っぽい顔立ちだけど、可愛らしい物だってきっと似合う。
緑の箱と赤いリボン。クリスマスカラーに包まれたプレゼント。それを見つめニヤニヤしていると、いつも雪は不思議な顔をしていた。
雪ぃーッ。雪にもクリスマスプレゼントでちゅーる買ってあげるからね。そう思いながら雪をギューッと抱きしめた。
そんなクリスマス、数日前の話だ。