【完】淡い雪 キミと僕と

「大輝くんこっぴどく振ったじゃない」

「そうだっけ?振ったつっても告白もされた覚えもないがな」

「美麗’馬鹿’だから、あの程度で大輝くんを本気落とせるとでも思ってたのよ。
ちょっと可愛いくらいで学生時代から人気者だって中途半端な自信があるんだろうけど、特にこれと言ってパッとした所も無いのにねー。
それでも考える事だけは一丁前で、あわよくば玉の輿にのりたいって魂胆が見え見えな奴でさぁー。それに一見美麗って男好きする容姿や性格だから」

「そう?」

この女がいまいち何を言いたいのか伝わってこないのだが?

あのクソ女、美麗を大嫌いなのは十分伝わる。

「そうなの。あの程度でSNSでいきってるから、何かムカつくんだよね。
キラキラ女子つーの?演じて?一般人の一見キラキラした生活を見て何が楽しいのって感じだけど、結構人気インスタグラマー気取ってたからさ」

「へーキラキラ?すごいねー」

女と言うのは、女同士の悪口を言っている時が1番楽しそうなのは何故なんだろうか。

そう言った話をしている時の友理奈は決まって醜い笑顔を浮かべている。ベッドの中では、もう少し可愛げのある女なのだが。

しかし分からない。友達だと言いながら俺を紹介しといて、ここまで悪意しか感じられない話し方を出来るとは。

そもそもの話だ。

美麗を一般人と言うけれど、友理奈だってそう変わらないだろう。何故自分と美麗を比べ、自分だけが特別だと思えるのか。

知名度?フォロー数?美しさ?実に下らん。


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