君を愛してはいけない。
それはつまり、伯が死んだ事を表していた。


今さっきまでベッドの上に座って私の事を抱き締めていたはずの彼は、何事も無かったかの様にベッドに横たわっていて。


ただ、お医者さんや看護師さん達が駆け付けて子供の私にはよく分からない作業をこなしていく中、今までの一連の流れが現実だと分かる出来事が2つあった。


1つ目は、私が最初にキスをする為に外した酸素マスクがそのまま外されていた事。








そして2つ目は。






彼の上半身のパジャマはビリビリに破けていて、お医者さんが彼の身体を横向きにさせた時に見えた伯の背中の肩甲骨辺りは、







傷1つなく、綺麗な肌だけが見えていた事。
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