【女の事件】とし子の悲劇・2~ソドムの花嫁
第2話
2018年7月25日のことであった。

この日、ラジオのニュースで四国地方の梅雨明けのニュースが伝えられたので、もっともむし暑い日であっ。

アタシは、昼は三条町のガソリンスタンド(ソラト)で、夜は高松中央インターの近くのファミマでバイトをしていた。

ダンナは代休であったが、担当していた男性患者の容態が急変したので、昨夜から帰宅していない。

ゆうさくさんは、部下の男性が勝手なことをして取引先に損害を与えたので、後始末のために急きょ徳島へ出張に行った。

けいさくさんは、昨夜から遠方へ出かけたまま連絡がない状態であった。

この日、ほのかさんは長女を連れて坂出市福江町の実家に一時帰省をしていた。

ほのかさんのおじさまが、前日交通事故で亡くなったので、ほのかさんは翌日の葬儀の準備のためにお手伝いをしていた。

事件は、深夜11時過ぎに発生した。

ほのかさんは、赤ちゃんを連れて高松市香西北町の県道沿いにあるガソリンスタンドに行って、アルバイトをしている弟さん(19歳)を向かえに行くために車に乗って出掛けていた。

ほのかさんは、弟さんを車に乗せた後、坂出市の実家に向けて出発した。

ほのかさんが運転をしているスズキカルダスは、植松町の旧有料道路の入り口から坂出方面に向かって走っていた。

その時であった。

(グオーングオーン!!バリバリバリ!!)

突然、金ぴかのマツダRX7の改造車が爆音を立てて走ってきた。

事件は、五色台トンネルの中で発生した。

(キキキキ!!ドーン!!)

トンネルの壁面に衝突したのは、改造車の方であった。

ほのかさんが運転をしているスズキカルダスは、危険をさけるために改造車をよけたが、改造車の方はハンドル操作をあやまって壁面に衝突した。

この時、衝突した改造車から派手な金髪で黒でジャラジャラのアクセサリーをした男二人が降りてきて、カルダスを止めた。

「止まれや!!何や!!(ほのかさんの弟さん)か!!オドレ!!この間はよくもオレたちにケンカふっかけたな!!」
「知らないよ!!」

降り悪く、男二人はほのかさんの弟さんが中学時代に不良グループにいた時に対立していた別の中学の不良グループにいた元ヤンキーであった。

彼らは、ほのかさんの弟さんと深刻な対立を繰り返していたので、ほのかさんの弟さんをうらんでいた。

ほのかさんの弟さんが、男ふたりからきつい暴力を受けた後にぐったりした。

彼らは、ほのかさんが運転をしていたスズキカルダスに乗り込んで、ほのかさんと赤ちゃんを車ごと連れ去った。

「イヤ!!助けて!!助けて!!」

トンネルの中に、壁面に衝突した改造車が置き去りにされた上に、ほのかさんの弟さんが倒れていた。

ところ変わって、坂出市玉越町乃生(たまこしちょうのう)の玉越山の雑木林にて…

ほのかさんは、男二人に雑木林に引きずり込まれた後に、その場に倒されて、身体を押さえつけられた。

「やめて!!何するのよ!!赤ちゃんがいるのよ…やめて!!」

(ビリビリビリ…)

彼らは、泣き叫んでいるほのかさんのピンク色のカーディガンを下に着ている白のブラウスごと思い切り破いた。

「助けて!!ゆうさくさーん!!ゆうさくさーん!!」

ほのかさんは、彼らにシツヨウにレイプされた後、ボロボロに傷ついて恥ずかしい姿で置き去りにされた。

ところ変わって、高松市多肥上町にある済生会病院の救急搬送口にて…

坂出市の消防本部の救急車が香川県警のパトカー2台共に救急搬送口に到着した。

救急搬送口では、救急救命士と医師があわただしく動いていた。

「30代後半の女性、脳挫傷で危険な状態です!!」
「赤ちゃんはどうなっているのだ!?」
「車内に長時間放置されたので、脱水状態を起こしています!!」
「母子ともに、きわめて危険な状態です!!」
「母親の緊急オペの準備はできているか!?急ぐのだ!!」
「それが…脳外科の執刀医のA先生が疲れているから寝かせてくれとわがままをこねています!!」
「なんやと!!(A先生)のクソバカを殴り付けて起こしてこい!!」

この時、昨夜から容態が急変した男性患者さんの担当をしていたしゅうさくさんが緊急搬送口の近くにいたので、一体何が起こったのかと思って、ひどく心配になっていた。

まさか…

うちのゆうさくの妻子が何らかの事件に巻き込まれたのでは…

しゅうさくさんは、ひどく動揺していた。
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