【女の事件】とし子の悲劇・2~ソドムの花嫁
第24話
今回の一件で、ダンナの家の家族の離散が始まった。
じゅんきは命は助かったけど、大学は中退になった。
あいこちゃんは、じゅんきにレイプされたことが原因でズタズタに傷ついたので、短大は期限を設けずに休学となった。
ダンナは、工場長から10月以降に人事の大幅な見直しをすることが決めったからとを言われたので、工場に居場所がなくなろうとしていた。
6月3日に、ダンナは工場長さんから『10月1日付けで、坂出のお弁当工場への出向を命ず。』の書面を突きつけられた。
メッシホウコウで30年近く会社のために働いたのに、事実上の解雇予告を突きつけられた…
気落ちしたダンナは、この日の午後2時に工場を早退した。
工場を早退したダンナは、ひとりぼっちで桃綾(とうりょう)公園まで行って、丘の上から多度津の市街地をぼんやりとながめていた。
その時であった。
きつね顔の女・あいこちゃんの実母がとつぜん現れた。
あいこちゃんの実母は、黒のトレンチコートを着て、黒の革手袋をつけてダンナの前に現れた。
「見つけたわよ!!」
「まっ…まいこ…」
「どういうことかしら…」
「どういうことかしらって?」
「とぼけてもダメよ!!」
あいこちゃんの実母は、ふところからギザギザがついているサバイバルナイフを取り出して、ダンナに向けた。
「何をするのだ!!やめろ!!」
「ふざけるな!!ぶっ殺してやる!!」
「やめてくれ!!命だけは助けてくれ!!」
「命乞いをしてもダメよ!!あんたと離婚するときに、ボロクソに言うてアタシを悪者にしたのだから許さない!!あんたと再婚をするときに交わした覚え書きをひとつも守らなかった!!」
「あの時に交わした覚え書きなんか、とっくの昔に破棄した!!」
「キーッ!!何なのよ一体!!じゅんきとあんたがアタシの娘を犯したからぶっ殺してやる!!」
「やめてくれ!!」
「問答無用よ!!」
あいこちゃんの実母は、ワーッとさけびながらサバイバルナイフを持ってダンナに向かって行った。
「やめんか!!」
この時、武方さんがやって来てふたりを止めた。
「やめてくれ!!頼む!!この通りだ!!」
ダンナの前に立ちはだかった武方さんは、あいこちゃんの実母にダンナを殺さないでくれとお願いした。
あいこちゃんの実母は、ナイフを武方さんに向けていた。
「うるさい!!章平とじゅんきはアタシの娘を犯したのよ!!法がアタシを見離したのよ!!だからアタシがけりをつけるのよ!!」
「やめてくれ!!頼む!!この通りだ!!」
武方さんは、必死になってあいこちゃんの実母をなだめていた。
どうにかその場はおさめたけど、ことの次第を聞いた武方さんは、アタシがいる高松へ行って、助けを求めた。
ところ変わって、アタシがバイトをしている天神前通りのローソンにて…
アタシは、店内で新しく来たお弁当を陳列ケースに並べる作業をしていた。
そんな時に武方さんが突然やって来たので、アタシは思い切り怒った。
「あんたね!!ヘタしたらあんたは命を落としてしまう状況であるのに、どうしてそんな危ないことをしたのよ!?あんたね!!アタシは今バイト中なのよ!!営業妨害をするのであれば店長呼ぶわよ!!」
「とし子さん、私は章平さんを助けるために桃陵公園に行ったのだよ…私が行かなかったら章平さんは前の嫁さんに殺されていたのだよ。」
「あんた、何オタオタした声で言うてるのかしら…それならどうしてケーサツに知らせようとしなかったのよ!!」
「どうしてって、事件が起こる前に止めないといけないのだよ…事件が起こってからでは遅いのだよ。」
「あのね、アタシはダンナとやり直す気なんかもうとうないのよ!!なのにあんたがやり直せやり直せと騒ぎ立てているから頭に来ているのよ!!」
「分かっているよぉ…とし子さん、少しは冷静になった方がいいよ。」
「冷静に話ができる状態じゃないわよ!!」
「とし子さん、章平さんは今日の午後にね…」
「(ボソッ)工場から出向を言われたのでしょ…」
「とし子さん。」
「図体のでかい男が出向を言われたくらいでイジイジイジイジイジイジしてるからなさけないわよ!!出向を言われたからアタシにどうしてほしいのよ!?」
「だから、章平さんはとし子さんに帰ってきてほしいと言うているのだよ。」
「やかましいわねダンソンジョヒ魔!!拒否するわよ!!アタシは、弱虫のダンナとやり直す気なんか全くないから…あんた、このまま店に居座る気かしら!?もう怒ったわよ!!今から組長に電話してくるけん!!」
武方さんに思い切り怒鳴りつけたアタシは、奥の部屋へ逃げて行った。
ところ変わって、ロッカールームにて…
アタシは、ロッカーの戸を開けて鏡に写っている顔をじっと見つめていた。
アタシは、右手でほがそ(ボサボサ)の髪の毛を思い切りかきむしった後、青色のブラウスを脱いで、ロッカーの戸に思い切り叩きつけた。
何なのよ一体…
ダンナはアタシにどうしてほしいと言いたいのかしら…
出向を言われてつらいから…
アタシにどうしてほしいのよ…
何なのよ…
じゅんきがあいこちゃんをシツヨウに犯していたことを見過ごした上に…
レイプ魔の息子をかくまっているから…
ダンナのことは…
いつぞやのろい殺してやる!!
アタシは、再び右手でほがその髪の毛を思い切りかきむしった後、白のブラジャーを思い切りちぎって、ロッカーの戸に思い切り叩きつけた。
キーッ!!何なのよ一体!!
めちゃくちゃイラついていたアタシは、その場に座り込んでくすんくすんと泣いた。
じゅんきは命は助かったけど、大学は中退になった。
あいこちゃんは、じゅんきにレイプされたことが原因でズタズタに傷ついたので、短大は期限を設けずに休学となった。
ダンナは、工場長から10月以降に人事の大幅な見直しをすることが決めったからとを言われたので、工場に居場所がなくなろうとしていた。
6月3日に、ダンナは工場長さんから『10月1日付けで、坂出のお弁当工場への出向を命ず。』の書面を突きつけられた。
メッシホウコウで30年近く会社のために働いたのに、事実上の解雇予告を突きつけられた…
気落ちしたダンナは、この日の午後2時に工場を早退した。
工場を早退したダンナは、ひとりぼっちで桃綾(とうりょう)公園まで行って、丘の上から多度津の市街地をぼんやりとながめていた。
その時であった。
きつね顔の女・あいこちゃんの実母がとつぜん現れた。
あいこちゃんの実母は、黒のトレンチコートを着て、黒の革手袋をつけてダンナの前に現れた。
「見つけたわよ!!」
「まっ…まいこ…」
「どういうことかしら…」
「どういうことかしらって?」
「とぼけてもダメよ!!」
あいこちゃんの実母は、ふところからギザギザがついているサバイバルナイフを取り出して、ダンナに向けた。
「何をするのだ!!やめろ!!」
「ふざけるな!!ぶっ殺してやる!!」
「やめてくれ!!命だけは助けてくれ!!」
「命乞いをしてもダメよ!!あんたと離婚するときに、ボロクソに言うてアタシを悪者にしたのだから許さない!!あんたと再婚をするときに交わした覚え書きをひとつも守らなかった!!」
「あの時に交わした覚え書きなんか、とっくの昔に破棄した!!」
「キーッ!!何なのよ一体!!じゅんきとあんたがアタシの娘を犯したからぶっ殺してやる!!」
「やめてくれ!!」
「問答無用よ!!」
あいこちゃんの実母は、ワーッとさけびながらサバイバルナイフを持ってダンナに向かって行った。
「やめんか!!」
この時、武方さんがやって来てふたりを止めた。
「やめてくれ!!頼む!!この通りだ!!」
ダンナの前に立ちはだかった武方さんは、あいこちゃんの実母にダンナを殺さないでくれとお願いした。
あいこちゃんの実母は、ナイフを武方さんに向けていた。
「うるさい!!章平とじゅんきはアタシの娘を犯したのよ!!法がアタシを見離したのよ!!だからアタシがけりをつけるのよ!!」
「やめてくれ!!頼む!!この通りだ!!」
武方さんは、必死になってあいこちゃんの実母をなだめていた。
どうにかその場はおさめたけど、ことの次第を聞いた武方さんは、アタシがいる高松へ行って、助けを求めた。
ところ変わって、アタシがバイトをしている天神前通りのローソンにて…
アタシは、店内で新しく来たお弁当を陳列ケースに並べる作業をしていた。
そんな時に武方さんが突然やって来たので、アタシは思い切り怒った。
「あんたね!!ヘタしたらあんたは命を落としてしまう状況であるのに、どうしてそんな危ないことをしたのよ!?あんたね!!アタシは今バイト中なのよ!!営業妨害をするのであれば店長呼ぶわよ!!」
「とし子さん、私は章平さんを助けるために桃陵公園に行ったのだよ…私が行かなかったら章平さんは前の嫁さんに殺されていたのだよ。」
「あんた、何オタオタした声で言うてるのかしら…それならどうしてケーサツに知らせようとしなかったのよ!!」
「どうしてって、事件が起こる前に止めないといけないのだよ…事件が起こってからでは遅いのだよ。」
「あのね、アタシはダンナとやり直す気なんかもうとうないのよ!!なのにあんたがやり直せやり直せと騒ぎ立てているから頭に来ているのよ!!」
「分かっているよぉ…とし子さん、少しは冷静になった方がいいよ。」
「冷静に話ができる状態じゃないわよ!!」
「とし子さん、章平さんは今日の午後にね…」
「(ボソッ)工場から出向を言われたのでしょ…」
「とし子さん。」
「図体のでかい男が出向を言われたくらいでイジイジイジイジイジイジしてるからなさけないわよ!!出向を言われたからアタシにどうしてほしいのよ!?」
「だから、章平さんはとし子さんに帰ってきてほしいと言うているのだよ。」
「やかましいわねダンソンジョヒ魔!!拒否するわよ!!アタシは、弱虫のダンナとやり直す気なんか全くないから…あんた、このまま店に居座る気かしら!?もう怒ったわよ!!今から組長に電話してくるけん!!」
武方さんに思い切り怒鳴りつけたアタシは、奥の部屋へ逃げて行った。
ところ変わって、ロッカールームにて…
アタシは、ロッカーの戸を開けて鏡に写っている顔をじっと見つめていた。
アタシは、右手でほがそ(ボサボサ)の髪の毛を思い切りかきむしった後、青色のブラウスを脱いで、ロッカーの戸に思い切り叩きつけた。
何なのよ一体…
ダンナはアタシにどうしてほしいと言いたいのかしら…
出向を言われてつらいから…
アタシにどうしてほしいのよ…
何なのよ…
じゅんきがあいこちゃんをシツヨウに犯していたことを見過ごした上に…
レイプ魔の息子をかくまっているから…
ダンナのことは…
いつぞやのろい殺してやる!!
アタシは、再び右手でほがその髪の毛を思い切りかきむしった後、白のブラジャーを思い切りちぎって、ロッカーの戸に思い切り叩きつけた。
キーッ!!何なのよ一体!!
めちゃくちゃイラついていたアタシは、その場に座り込んでくすんくすんと泣いた。