【女の事件】とし子の悲劇・2~ソドムの花嫁
第4話
ダンナからきついレイプを受けて心身ともにボロボロに傷ついたアタシは、高松市宮脇町1丁目にあるマンスリーアパートに移り住んだ。

アタシは、ダンナと離婚をすることを前提に、ダンナと別居をすることにした。

ファミマのバイトは、県庁前通りの店舗に移って続けることにしたけど、ガソリンスタンドはダンナの職場(済生会病院)の圏内に入っているからやめた…

なので、高松市内のデリヘル店に入店をしてかけもちでバイトをしてゆくことにした。

アタシは、ダンナとやり直す気持ちは頭にないので、ダンナと話し合いなんかしない…

アタシは、どうしてダンナと再婚したのだろうか…

分かんなくなった…

ほのかさんと赤ちゃんが亡くなった日から数日後の午後のことであった。

ところ変わって、坂出市福江町にあるほのかさんの実家にて…

実家では、ほのかさんと赤ちゃんの告別式が執りおこなわれていた。

葬儀に参列をした人たちは少人数であった。

事件が発生した深夜に亡くなったほのかさんの弟さんは、お葬式をあげなかった。

「あいつは、悪魔だから生まれてこなきゃよかったのだよ…悪魔が死んだからせいせいしたよ。」
「悪魔の子の遺骨は、ゴミ処理工場に棄てられる運命なんだよ…」
「ザマアミロバーカよ…オーッホッホッホー」

家の居間で、出席していた親族たちが口々にほのかさんの弟さんのことをボロクソに言いまくっていた。

ほのかさんの親族たちは、どこのどこまで死者をグロウしてはるのかしら…

悪魔の子だから、ゴミ清掃工場に棄てられる運命なんだよって…

ホンマにはぐいたらしい(むかつく)わね!!

アタシは、遠くからほのかさんの家の親類どもを鋭い目つきでにらみつけていた。

そんな時であった。

ほのかさんの実家に、白髪頭のひげ面の60代の男性が突然やって来た。

男性は、ほのかさんと赤ちゃんの祭壇の前に座って、お経を唱えていた。

それを聞いた親族の男性が、あわてて止めた。

「あのー、部外者はお帰りくださいませ!!」
「部外者とは失礼な…ワシは、仏生山の武方の家のもんから、ほのかさんの実家の後見人を引き受けてほしいと頼まれたのじゃ…」

白髪でひげ面の男性は、ほのかさんの実家の後見人を頼まれたと親族に言うた。

それを聞いた出席者のみなさまが、ひどく動揺していた。

ほのかさんの実家は、ふたりの姉が子供さんを連れてダンナと離婚をすることを前提に別居中であった。

それに加えて、妹さん4人が会社をやめることを前提に、それぞれ県外から実家に戻っていた。

実家に出戻った6人の姉妹は、離婚することと職場をやめることを決意したから、問題が深刻になった。

だから、武方さんが後見人を立てた。

後見人…

どういうことなのよ…

それを聞いたアタシは、ますますわけがわからなくなった。
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