【女の事件】とし子の悲劇・2~ソドムの花嫁
第6話
アタシとダンナは、今回の一件で夫婦関係の修復は不可能になった。
アタシは、ダンナと離婚をしたら三原の実家へ帰って静かに暮らそうと思っていたけど、また同じことの繰り返しになるから帰らない。
アタシは、一定の金額が貯まったら岡山県か近畿地方で暮らしている知人のコの家に転がり込んだ後、水商売で働くことを決意した。
アタシは…
実家の両親のあやつり人形なんかじゃないわ…
アタシの今の気持ちを分かってよ…
両親は…
アタシの花嫁姿が見たいと繰り返して言うけれど…
他に楽しみがないから…
そのように言うのね…
理解できないわ…
アタシは、ダンナの家と実家に激しい憎悪を抱くようになった。
2018年8月5日のことであった。
この日は、最高気温が40度近くまで上がっていた。
それと比例するように、不快指数もめちゃめちゃ高かった。
ダンナの職場の済生会病院には、10人の熱中症の患者さんが救急車で搬送されていた。
病院内は、ピリピリとした雰囲気に包まれていた。
そんな中で、ダンナは出勤と欠勤を繰り返していた。
病院内では、手術の執刀医が不在になっていたので、手術が必要な患者さんの手術は別の大病院で受けることが多くなっていた。
この日ダンナは、外科部長に呼び出されたので、外科部長室に行った。
病院としては、そろそろ何らかの結論を出す時期に来ていた。
ダンナは、外科部長からどぎつい口調でこう言われた。
「あんたこの頃、勤務態度が悪いようだな!!勝手に欠勤と早退をくり返しているから、手術の執刀医が不在の期間が伸びているのだよ!!キサマは医師の仕事を何じゃあ思とんぞ(何だと思っているのだ)!!何とか言えやクソッタレ虫ケラ以下のチャイルド!!」
ダンナは、おもむろな表情で外科部長に今の気持ちを伝えた。
「外科部長…私は…医師には向かない…いえ…はじめから医師の仕事なんか…やりたくなかったのです…」
「そうやろね(そうだろうね)!!ほな!!オドレは何でキョーリン(医大)に行った!?オドレのかあちゃんは教育ママやから、かあちゃんが用意したレールからそれるなと言われて、その通りに歩んだ…言われるままにキョーリンに進学をした!!…ほーやろが(そうなんだろう)!!」
「私は…親の言いなりで…医師になりました…」
「だから、キサマはひとりで生きて行く力がないのだよ!!…あのな!!今日はオドレのことで、みんなが話し合った結果を今から伝える!!」
外科部長は、ブッチョウヅラでダンナに解雇予告の書面を叩きつけた。
「言わんでも(言わなくても)わかる通り、解雇予告だ!!オドレは今月いっぱいをもってここ(済生会)をやめてもらうことにした…言いたいことはそれだけや!!キサマみたいなやる気のないヘボ医師は、うち(済生会)はいらんのや!!9月1日からは、愛大病院(愛媛県東温市)のA田医師がキサマに代わって異動で来ることが決まった…病院の物品は今月中に返せ…デスクもきれいに整理しておけ!!分かったかクソッタレ野郎!!バーカ、思い知ったか!!ザマアミロ!!」
ダンナは、外科部長からどぎつい口調で解雇予告を言い渡されたあと、心ない悪口をボロクソに言われた。
ひどく傷ついたダンナは、気持ちが放心状態になっていた。
日付が変わって、8月6日の深夜0時半過ぎのことであった。
ダンナは、兵庫町通りの居酒屋にいた。
カウンターの席で、ビール→水割り→ジントニックを注文して、浴びるように酒をのんでいた。
メイテイ状態のダンナは、善悪を判断する能力が大きく低下していた。
ダンナは、となりの席に座っている男性の大ジョッキに入っているビールをのもうとしていたので、トラブってしまった。
「コラ!!オレのビールをのむなよ!!」
「何だと!!酒がねえのだよ!!」
「だったら注文しろよ!!」
「コノヤロウ!!今オレになんて言うた!?」
「何や!!大ゲンカを起こしたいのか!?」
「ああ!!テメーみたいなチンピラ野郎はぶっ殺してやる!!」
ダンナは、となりの席の男性客とドカバキの大ゲンカを起こした。
メイテイ状態のダンナは、端にあった空ビンで男性客の頭を思い切り殴った。
「ああ…痛いよ…」
居合わせた客たちは『殺せ!!殺せ!!』と面白半分に叫んでいた。
ダンナは、ぐったりとなっている男性をシツヨウにけとばして、殺した。
それから二時間後のことであった。
事件現場の居酒屋の前に、香川県警のパトカーがたくさん停まっていた。
店内では、捜査1課の刑事たちと鑑識警察官が現場検証が行われていた。
彼らは、刑事たちが現場に到着する15分ほど前に店から逃走して行方不明になった。
その頃であった。
ファミマのバイトを終えたアタシは、レモン色のTシャツとジーンズに着替えて、赤茶色のバッグを持って宮脇町のマンスリーマンションへ向かっていた。
その時に、武方さんがアタシのもとにやって来た。
アタシと武方さんは、番町公園に行って話し合いをしていた。
ダンナと話し合いをしてくれと言う武方さんの言葉が気に入らないアタシは、疲れた声で武方さんに言い返した。
「ダンナがケーサツにパクられようが、ヤクザのチャカでドタマぶち抜かれようが、そんなんどーでもいいのよ!!やる気のないクソッタレのヘボ医者を雇った病院もバカよねぇ~…アタシはダンナがパクられようが殺されようが一切関知しないから!!」
「とし子さんは、それでいいのかなぁ~」
「うるさいわね!!アタシはダンナと離婚すると言うたら離婚するのよ!!」
「しゅうさくさん、苦しんでいるんだよ…けいさくさんの就職問題が深刻になっているから…」
「だから、あんたはアタシにどうしてほしいと言いたいのよ!!」
「だから、けいさくさんは…休学したことが原因で、心を開いていないのだよぅ…」
「女々しい男ね!!休学の原因はなんだと言いたいのかしら!?」
アタシの問いに対して、武方さんはアタシに『失恋だよ…』と厚かましい口調で言うたけん、アタシはなおもキレていた。
「ああ!!情けないわね!!大の男がカノジョを取られたくらいでメソメソメソメソメソメソ…!!ますますはぐいたらしくなったわね!!アタシに造田の家に帰れと言うことは、アタシにけいさくのカノジョ代わりになれと言いたいのかしら!!」
「とし子さん、怒る気持ちはよくわかるけれど…けいさくさんは、失恋が原因で今も心を閉ざしているのだよ…ほのかさんがレイプ殺人事件で亡くなった…しゅうさくさんのDVが原因でとし子さんが家出をした…それが原因でけいさくさんは心を閉ざしたのだよ…けいさくさんの心が開くためには、とし子さんに帰ってほしいのだよぅ…」
「イヤ!!断固拒否するわよ!!」
「拒否するだ!?」
「当たり前でしょ!!」
「とし子さん!!」
「アタシは、ダンナのシングルのきょうだいのカノジョ代わりじゃないのよ!!けいさくの今後のことを思うのだったら自衛隊に強制的にぶちこんで、一から性根を叩き直してこいときつく言うて、グーで殴り付けなさいよ!!あんたが甘いから、けいさくになめられていると言うことに気がつきなさいよ!!アタシ…帰る!!」
番町公園から逃げ出したアタシは、赤茶色のバッグを持って宮脇町のマンスリーマンションに帰宅した。
ところ変わって、部屋の中にて…
アタシは、赤茶色のバッグを鏡台の上に置いて、鏡の前に座った。
アタシは、鏡の前でイライラしながら髪の毛を思い切りかきむしっていた。
髪の毛を思い切りかきむしったアタシは、レモン色のTシャツを脱いで、壁に思い切り叩きつけた。
レモン色のTシャツの下は、ラベンダー色のブラジャーをつけていた。
アタシの目は、真っ赤になっていた。
何なのよ一体…
武方さんは…
DV男の家と実家の両親ばかりをヨウゴしているわ…
もうだめ…
耐えられない…
アタシのくちびるは、ワナワナと震えていた。
立ち上がったアタシは、ジーンズを脱いで、壁に思い切り叩きつけた。
キーッ!!
何なのよ一体!!
実家の両親も、武方さんも…
アタシの味方になってくれない…
もうだめ…
(ドサッ…バタバタ…)
ベッドの上に寝ころんだアタシは、全身で思い切りバタバタと暴れていた。
しかし…
途中で止めた。
アタシは、声を震わせて泣いた。
アタシは、ダンナと離婚をしたら三原の実家へ帰って静かに暮らそうと思っていたけど、また同じことの繰り返しになるから帰らない。
アタシは、一定の金額が貯まったら岡山県か近畿地方で暮らしている知人のコの家に転がり込んだ後、水商売で働くことを決意した。
アタシは…
実家の両親のあやつり人形なんかじゃないわ…
アタシの今の気持ちを分かってよ…
両親は…
アタシの花嫁姿が見たいと繰り返して言うけれど…
他に楽しみがないから…
そのように言うのね…
理解できないわ…
アタシは、ダンナの家と実家に激しい憎悪を抱くようになった。
2018年8月5日のことであった。
この日は、最高気温が40度近くまで上がっていた。
それと比例するように、不快指数もめちゃめちゃ高かった。
ダンナの職場の済生会病院には、10人の熱中症の患者さんが救急車で搬送されていた。
病院内は、ピリピリとした雰囲気に包まれていた。
そんな中で、ダンナは出勤と欠勤を繰り返していた。
病院内では、手術の執刀医が不在になっていたので、手術が必要な患者さんの手術は別の大病院で受けることが多くなっていた。
この日ダンナは、外科部長に呼び出されたので、外科部長室に行った。
病院としては、そろそろ何らかの結論を出す時期に来ていた。
ダンナは、外科部長からどぎつい口調でこう言われた。
「あんたこの頃、勤務態度が悪いようだな!!勝手に欠勤と早退をくり返しているから、手術の執刀医が不在の期間が伸びているのだよ!!キサマは医師の仕事を何じゃあ思とんぞ(何だと思っているのだ)!!何とか言えやクソッタレ虫ケラ以下のチャイルド!!」
ダンナは、おもむろな表情で外科部長に今の気持ちを伝えた。
「外科部長…私は…医師には向かない…いえ…はじめから医師の仕事なんか…やりたくなかったのです…」
「そうやろね(そうだろうね)!!ほな!!オドレは何でキョーリン(医大)に行った!?オドレのかあちゃんは教育ママやから、かあちゃんが用意したレールからそれるなと言われて、その通りに歩んだ…言われるままにキョーリンに進学をした!!…ほーやろが(そうなんだろう)!!」
「私は…親の言いなりで…医師になりました…」
「だから、キサマはひとりで生きて行く力がないのだよ!!…あのな!!今日はオドレのことで、みんなが話し合った結果を今から伝える!!」
外科部長は、ブッチョウヅラでダンナに解雇予告の書面を叩きつけた。
「言わんでも(言わなくても)わかる通り、解雇予告だ!!オドレは今月いっぱいをもってここ(済生会)をやめてもらうことにした…言いたいことはそれだけや!!キサマみたいなやる気のないヘボ医師は、うち(済生会)はいらんのや!!9月1日からは、愛大病院(愛媛県東温市)のA田医師がキサマに代わって異動で来ることが決まった…病院の物品は今月中に返せ…デスクもきれいに整理しておけ!!分かったかクソッタレ野郎!!バーカ、思い知ったか!!ザマアミロ!!」
ダンナは、外科部長からどぎつい口調で解雇予告を言い渡されたあと、心ない悪口をボロクソに言われた。
ひどく傷ついたダンナは、気持ちが放心状態になっていた。
日付が変わって、8月6日の深夜0時半過ぎのことであった。
ダンナは、兵庫町通りの居酒屋にいた。
カウンターの席で、ビール→水割り→ジントニックを注文して、浴びるように酒をのんでいた。
メイテイ状態のダンナは、善悪を判断する能力が大きく低下していた。
ダンナは、となりの席に座っている男性の大ジョッキに入っているビールをのもうとしていたので、トラブってしまった。
「コラ!!オレのビールをのむなよ!!」
「何だと!!酒がねえのだよ!!」
「だったら注文しろよ!!」
「コノヤロウ!!今オレになんて言うた!?」
「何や!!大ゲンカを起こしたいのか!?」
「ああ!!テメーみたいなチンピラ野郎はぶっ殺してやる!!」
ダンナは、となりの席の男性客とドカバキの大ゲンカを起こした。
メイテイ状態のダンナは、端にあった空ビンで男性客の頭を思い切り殴った。
「ああ…痛いよ…」
居合わせた客たちは『殺せ!!殺せ!!』と面白半分に叫んでいた。
ダンナは、ぐったりとなっている男性をシツヨウにけとばして、殺した。
それから二時間後のことであった。
事件現場の居酒屋の前に、香川県警のパトカーがたくさん停まっていた。
店内では、捜査1課の刑事たちと鑑識警察官が現場検証が行われていた。
彼らは、刑事たちが現場に到着する15分ほど前に店から逃走して行方不明になった。
その頃であった。
ファミマのバイトを終えたアタシは、レモン色のTシャツとジーンズに着替えて、赤茶色のバッグを持って宮脇町のマンスリーマンションへ向かっていた。
その時に、武方さんがアタシのもとにやって来た。
アタシと武方さんは、番町公園に行って話し合いをしていた。
ダンナと話し合いをしてくれと言う武方さんの言葉が気に入らないアタシは、疲れた声で武方さんに言い返した。
「ダンナがケーサツにパクられようが、ヤクザのチャカでドタマぶち抜かれようが、そんなんどーでもいいのよ!!やる気のないクソッタレのヘボ医者を雇った病院もバカよねぇ~…アタシはダンナがパクられようが殺されようが一切関知しないから!!」
「とし子さんは、それでいいのかなぁ~」
「うるさいわね!!アタシはダンナと離婚すると言うたら離婚するのよ!!」
「しゅうさくさん、苦しんでいるんだよ…けいさくさんの就職問題が深刻になっているから…」
「だから、あんたはアタシにどうしてほしいと言いたいのよ!!」
「だから、けいさくさんは…休学したことが原因で、心を開いていないのだよぅ…」
「女々しい男ね!!休学の原因はなんだと言いたいのかしら!?」
アタシの問いに対して、武方さんはアタシに『失恋だよ…』と厚かましい口調で言うたけん、アタシはなおもキレていた。
「ああ!!情けないわね!!大の男がカノジョを取られたくらいでメソメソメソメソメソメソ…!!ますますはぐいたらしくなったわね!!アタシに造田の家に帰れと言うことは、アタシにけいさくのカノジョ代わりになれと言いたいのかしら!!」
「とし子さん、怒る気持ちはよくわかるけれど…けいさくさんは、失恋が原因で今も心を閉ざしているのだよ…ほのかさんがレイプ殺人事件で亡くなった…しゅうさくさんのDVが原因でとし子さんが家出をした…それが原因でけいさくさんは心を閉ざしたのだよ…けいさくさんの心が開くためには、とし子さんに帰ってほしいのだよぅ…」
「イヤ!!断固拒否するわよ!!」
「拒否するだ!?」
「当たり前でしょ!!」
「とし子さん!!」
「アタシは、ダンナのシングルのきょうだいのカノジョ代わりじゃないのよ!!けいさくの今後のことを思うのだったら自衛隊に強制的にぶちこんで、一から性根を叩き直してこいときつく言うて、グーで殴り付けなさいよ!!あんたが甘いから、けいさくになめられていると言うことに気がつきなさいよ!!アタシ…帰る!!」
番町公園から逃げ出したアタシは、赤茶色のバッグを持って宮脇町のマンスリーマンションに帰宅した。
ところ変わって、部屋の中にて…
アタシは、赤茶色のバッグを鏡台の上に置いて、鏡の前に座った。
アタシは、鏡の前でイライラしながら髪の毛を思い切りかきむしっていた。
髪の毛を思い切りかきむしったアタシは、レモン色のTシャツを脱いで、壁に思い切り叩きつけた。
レモン色のTシャツの下は、ラベンダー色のブラジャーをつけていた。
アタシの目は、真っ赤になっていた。
何なのよ一体…
武方さんは…
DV男の家と実家の両親ばかりをヨウゴしているわ…
もうだめ…
耐えられない…
アタシのくちびるは、ワナワナと震えていた。
立ち上がったアタシは、ジーンズを脱いで、壁に思い切り叩きつけた。
キーッ!!
何なのよ一体!!
実家の両親も、武方さんも…
アタシの味方になってくれない…
もうだめ…
(ドサッ…バタバタ…)
ベッドの上に寝ころんだアタシは、全身で思い切りバタバタと暴れていた。
しかし…
途中で止めた。
アタシは、声を震わせて泣いた。