wedding day
「全く！あいつ、エヴァとの結婚式の日が決まってからたまに仕事をサボるようになったな」

その隣で脚本家であり、バージルの恋人である立花（たちばな）かぐやが言う。

「まあ、いいじゃないですか。お二人は幸せになろうとしていますし」

かぐやの言葉にオーロラの胸は締め付けられる。二人がどのような経緯で付き合うようになったのか、オーロラはシリウスから聞かせてもらっていた。エデンがなければ、もっと美しい出会い方があったはずなのに……。

オーロラは席を立ち、エヴァとシリウスを探す。二人のことがどうしても気になってしまった。そして、誰もいない物陰に隠れている二人の姿を見つける。

「エヴァ、愛してるよ」

シリウスがそう言い、エヴァを抱き寄せている。エヴァはシリウスの頰に手を当てて微笑んでいた。

「私も、シリウスさんを愛しています」

二人はキスを何度も交わす。それはまるで舞台の一部のように美しい光景だった。オーロラは思わず見とれてしまう。
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