Ruka~君の最期の願い~
俺に手を振りながら校舎に向かっていく彼女を見送ると,俺も職員室のある本館校舎へ向かった。
あまりにもショッキングすぎる告白と,その時目の当たりにした彼女の潔さは,今でも忘れられない。
「みんな,おはよ。席に着いてー」
出席簿を手にして教卓の前に立つと,瑠花の席の側に立っていた江畑も自分の席に着くなりなんだかニヤニヤ笑っていた。
多分瑠花は俺が教室に入る前に,親友である江畑に俺との交際について話したのだろう。
親友の恋が実って嬉しいのはよく分かるが,他のクラスメイト達の前でニヤニヤするのはやめてほしい。
「はーい,じゃあ出欠取るぞー。藍川ー」
「はい」
……江畑は当然出席。出欠確認も終わりに近づき――。
「森嶋ー」
「はい」
このクラスの担任になって初めて,俺は学校で彼女の出席確認が取れた。
空席が,やっと埋まった。
あまりにもショッキングすぎる告白と,その時目の当たりにした彼女の潔さは,今でも忘れられない。
「みんな,おはよ。席に着いてー」
出席簿を手にして教卓の前に立つと,瑠花の席の側に立っていた江畑も自分の席に着くなりなんだかニヤニヤ笑っていた。
多分瑠花は俺が教室に入る前に,親友である江畑に俺との交際について話したのだろう。
親友の恋が実って嬉しいのはよく分かるが,他のクラスメイト達の前でニヤニヤするのはやめてほしい。
「はーい,じゃあ出欠取るぞー。藍川ー」
「はい」
……江畑は当然出席。出欠確認も終わりに近づき――。
「森嶋ー」
「はい」
このクラスの担任になって初めて,俺は学校で彼女の出席確認が取れた。
空席が,やっと埋まった。