特殊護衛団の最強姫

4.リオの覚悟





side.リオ




私が王子様の専属護衛騎士になってから、数週間が経った。


私は毎日王子様の部屋に通って何かと話しかけているけれど、仲良くなれた感覚はゼロ。


王子様は相変わらず私の質問に対して返事はしてくれるものの、向こうから話しかけてくることはなかった。


とてつもない壁を感じる...。


しかし、王子様について分かったこともあった。


まずひとつめ。


王子様は剣が好きということ。


王子様は公務の間の休憩時間、いつも剣に関しての本を読んでいた。


聞くところによるとご自身も留学先で剣術を学んでいたらしく、その腕前はかなりのものらしい。


初日に、自分の身くらい自分で守れると言っていたのはそのためだったんだ。


次にふたつめ。


クールで滅多に笑わない王子様は、いろんな女性から絶大な人気を誇っていること。


このお城のメイドから貴族のお嬢様、果ては他国のお姫様までそのラインナップは広い。


まあ確かにこれほど整った顔立ちをされているのだから、女性に騒がれるのも無理はない。


しかし王子様は誰も相手にせず、贈られてきた手紙なども読まずに捨ててしまっていた。


まあ、王子様らしいっちゃらしいんだけどね。

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