特殊護衛団の最強姫
どこまでも続く長い廊下。
ルーカスさんは黙ったままスタスタと歩き続ける。
もちろん私を引きずったまま。
自力で歩かないのは、せめてもの反抗だ。
行き先は分かっている。
ルーカスさんは軽くため息をついた。
「いい加減諦めろ。...そんなに嫌か?」
「嫌ですよ!!」
「ふっ...まあ、これも仕事のうちだ。せいぜい励め。」
「えええ...。」
もうどれだけ抵抗しても逃がしてくれない。
そう判断した私は、しぶしぶ自分で歩き始める。
仕事。
仕事かあ。
それを言われてしまったら、私はもう行かざるを得ない。
ガックリと肩を落とす私を見て、ルーカスさんは小さく笑った。