特殊護衛団の最強姫
「相変わらずすごい人気だな、リオ。」
呑気にそんなことを言ってくるルーカスさんを無視して、私はスタスタと護衛団の人達の横を通り抜ける。
向けられる熱い視線も、完全にシャットアウトだ。
何重にもなる護衛団の列の向こうには、白い団服を着た男の人が3人。
「リオ、こっちこっち。よく来たね。」
「おせえぞリオ!」
「リオちゃん...大丈夫?」
「ロキさん、ガイア、テン...!」
その姿を見つけた瞬間、私はパアッと顔を綻ばせて3人の元へ飛び込んだ。
「うおっ!あぶね!!」
「あー良かった!みんなも一緒だったんだ!」
あまりの嬉しさに満面の笑みを浮かべる私を見て、3人は少し顔を赤くする。
「リオちゃん...顔だけは可愛いんだから、軽率にそんなことしちゃダメだよ...。」
「全くだ。」
あれ?
なんか悪口言われてる?
でも、嬉しいからいいや!
「リオ。早く並べ。」
私がニコニコ笑っていると、後ろから来たルーカスさんにまたしても首根っこを掴まれた。