先輩、私だけに赤く染まって
新学期
委員会
「はい、じゃあ女子の図書委員は杉野に決定な」
5時間目。今日は四月にしては気温が高く、お昼ご飯を食べた後のこの時間は眠気が襲ってくる。
だから意識半分寝ていた私は、先生が黒板に私の名前を書くまで全く話を聞いていなかった。
杉野、と自分の名字が呼ばれてハッと起きる。
そこにはしっかり、図書委員 杉野穂乃果と書いてあった。
「えっ!待って待って先生、何で私なんですか」
勿論大反発。委員会なんてそんな面倒臭いの、入りたくない。
「だってお前、部活入ってないだろ」
いや、そうですけどー…。
そう言われると反論出来ない。
気付けば図書委員以外は全て埋まっていて、何の役職にも就いていないのはハードな部活に入っている人ばかり。
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