先輩、私だけに赤く染まって

…前言撤回。


顔がパッとしないなんて思った自分を叱りたい。


メガネを外した先輩、めちゃくちゃタイプ。


多分かなり度が強いレンズのせいで、パッとしない顔に見えてたんだ。


「カッコいい…」


無意識に呟いた本音は、すぐ隣の先輩にも勿論聞こえてしまっていて。


こちらを見た先輩とバッチリ目が合ってしまう。


「絶対メガネしない方がいいですよっ」


先輩は目を合わせたまま、何も喋らない。


もしかして不愉快にさせちゃったかな…。


そう心配になって謝ろうとしたとき、感じた違和感。


「先輩、顔赤くないですか…？」


その言葉に、先輩は凄い勢いで手で顔を隠す。