先輩、私だけに赤く染まって
「うう、生クリームおも…」
ペロリと美味しそうに食べていた涼子とは対照的に私はダウンしかけていた。
甘いのは好きなんだけど量が食べれないんだよな、私。
今は胃を落ち着かせる為に散歩がてら服屋を見て回っているところだった。
滅多に友達と遊びに行かない私は、洋服もそんなに持っていない。
ていうか涼子の休みがないから遊びに行けないんだけど。
涼子も同じなんだろう。サラーっと見て回るだけで二人とも本気で買う気はなかった。
「私トイレ行ってくるね」
入ってるショップを大体見終わり、涼子が近くのトイレにいなくなった。
私は近くにあったベンチに腰掛ける。
今日は沢山歩いたな。
普段学校と家の往復しかしない私にとっては十分すぎる運動だ。