先輩、私だけに赤く染まって
あと2日も会えないなんて。
だけどきっとこの週末は、寂しいなんて思う暇もなく過ぎていくだろう。
月曜日に待っている約束のおかげで。
土日の間に少しでも綺麗にならないと。
そう意気込んで、いつもより長めに半身浴に入り、お風呂上がりには普段使っている大容量じゃない少しお高めのパックをする。
それが終わる頃には涼子と電話をする時間になっていた。
今日のことを報告する為に、約束を取り付けていたのだ。
結局あの人は稲原先輩の彼女ではなかったけど、想い人だった。
もしかするとそれは彼女であるよりも辛い事実かもしれない。
それを涼子に伝えなきゃいけないのは少々気が重い。